@article{oai:air.repo.nii.ac.jp:00000426, author = {大好, 直 and Ohyoshi, Tadashi}, journal = {秋田大学教養基礎 教育研究年報}, month = {Mar}, note = {はじめに, その導入教育の様子を理解してもらうための便宜をはかって, 以前に, 機械工学科の授業紹介として書いた一部を, 多少手を加えて以下に引用する。大学設置基準の改定による大綱化や, 学部等の改組に伴って学科のカリキュラムも大幅に変わった。その中で, 新しく必修科目(2単位)として新入生対象に開講されるようになった"初年次ゼミ「メカノワールド」"を紹介する。開講の趣旨は, 学生に欠如していると言われている「自ら判断し, 自ら行動し, 自ら律して生きる力」を養うことを目的に, 大学生活の当初において「大学卒業までに何をしたら良いか」を自分から考えて行動する意識を持ってもらうことを意図している。機械工学を勉強したいという希望で入学する者には, 機械工学に関する情報を与えることが肝心であるので, 関連情報を与えて不安な気持ちを落ち着かせること, そして, どのような大学生活をしなければならないかを考える機会を与えることなどを計画し, 新入生に当面の目的意識が生まれるよう配慮している。最初の数回のゼミナールは, 友達とのグループ討論により「価値観が人によって異なる」点を認識させることもしている。また, 真の友人は互いに異なる答であっても認め合うことで得られるものであり, それは受験勉強では得られない「答の多様性」を経験させることも目的としている。さて, 具体的にはホームページ(1)に詳しく紹介されているが, 当初のゼミナールについてその様子を紹介すれば, ペアになった友達に取材してその人を上手に紹介する「他己紹介」や, 簡単なイラストを描いてクラスの前で説明する「20年後の私の姿」などを行い, 本番のデスカッションに先立ってグループ仲間の心を開かせ環境を整えた。その後に本番の「卒業するまでに何をしたらよいか」という大枠のテーマで開始する。進行手順はKJ法(川喜田二郎氏が開発したデータ分析の方法)にほぼ準じている。すなわち, 問題提起案を複数の学生が数枚のカードに連記し, 大きな表に貼り付けて分類整理しながら具体的な課題見つけ, 解決をはかっていくというものである。この解決過程において, 教官からこうした方がよいと指示されたことではなく, 学生当事者の発案で他人に説明するところが非常に大切であると考えた。一連のデスカッションが終わった翌週からは, 週1回の講義形式で学科の教官に, 現在どのような機械工学分野の研究が行われているかをオムニバス形式で行われる。平成12年度の計画では, 「ソーラーカーの実用化に向けて」, 「永久運動とエネルギーの現在と将来」, 「21世紀の夢のエンジン」, 「人間・環境・素材」, 「特別講演会自動車の変速機の動向」, 「シミュレーションで探る機械工学」, 「風車はエネルギー環境に問題に貢献できるか」, そして最後にホームワークとして「小論文機械工学に夢を抱いて」をテーマにして行った。学生の成績は, 本ゼミナール参加の効果と意欲を見るために出席をとり, 提出させた小論文の内容と併せて評価した。なお, 本授業活動の一貫として鉱山学部時代より行われてきた学外オリエンテーションも行っており, 平成12年度は, 東北電力能代火力発電所, 同付属施設エナジアムパーク, 文部省宇宙科学研究所能代ロケット実験場を見学した。このように, 特に学生が興味を持って参加出来る授業の創出によって, 教育効果をあげるべく絶えず努力を重ねている。以上は, 導入教育としての「初年次ゼミ」メカノワールドの紹介記事である。}, pages = {31--35}, title = {<論考>導入教育とその後を考える}, volume = {3}, year = {2001} }