@phdthesis{oai:air.repo.nii.ac.jp:00002548, author = {野村, 松信 and NOMURA,, Matsunobu}, month = {Jun}, note = {コンピュータの高性能化と低コスト化により,地球観測衛星の画像解析や医療分野などの研究分野だけではなく,産業界や娯楽業界など現代社会の様々な場所で応用されている.個人のレベルでも,カメラ機能付き携帯電話やスマートフォン,タブレット端末が広く普及し,多くの情景画像を気軽に撮影できるようになった.その撮影された情景画像から自動的に文字列領域を抽出し,文字情報を認識できる技術が確立されれば,様々なシステムとの連携が可能になると考える.しかしながら,屋外で取得される情景画像は,観測対象の色を構成する輝度値が一様とは限らないことや,同一観測対象であっても天候や時間帯などのデ ータ取得条件によっては,異なる対象物と誤認識されることが起こり得るなどとい った屋外特有の課題を有する.さらに,看板内の文字列方向の制限や処理時間に課題を有する.本研究が目標とする看板認識システムは,昼夜を問わず利用できるシステムである.その実現のためには,(1)文字列の方向に制限がないこと,(2)横型・縦型の両タイプの看板における文字列抽出が可能であること,(3)日中および夜間の両方の時間帯に取得された情景画像に適用可能であることなどの特徴を有したアルゴリズムの開発が必要である.そこで本論文では,日中および夜間に取得された情景画像の特徴を考慮して看板内文字列抽出処理を自動化し,文字列方向の制限が無く,高い抽出率を有し,かつ高速処理を可能にするアルゴリズムについて検討を行った.本論文は,システム実用化のための要素技術を開発し,工学上の発展に寄与することを目的とするものであり,全 5 章より構成されている. 第 1 章を緒論とし,ここでは本研究の背景と目的および本論文の主題である情景画像を対象とした文字列抽出に関する関連研究を概観するとともに,本論文の内容について述べている. 第 2 章では,一般的な看板および電光看板についての種類とその特徴について検討し,次に,本研究で使用した日中および夜間の情景画像データの取得方法・取得場所および対象看板の特徴,データセットの設定について述べている.さらに,本研究において情景画像から文字列抽出のために着目した情景画像中の特徴について述べている. 第 3 章では,日中に取得された看板データを用いて,看板内文字列の抽出率向上および処理時間の高速化を図るアルゴリズムについて検討を行った.はじめに,看板内文字列領域抽出法の処理手順と手法の検討内容について述べた.次に,提案手法の有用性を検証するため,NAT 法と色情報を用いた 2 値画像およびエッジ情報に着目して文字列領域を抽出する手法(以下,比較手法と表記する)による結果との比較を行った.その結果,提案手法は,対象看板のカラー看板 319 枚中313 枚(98.1%),白黒看板 569 枚中 513 枚(90.2%)の看板を抽出可能であることを明らかにした.また,提案手法は約 0.71 秒で処理可能であることを明らかにした.すなわち,比較手法に比較し,提案手法の抽出率および処理速度は向上する結果が得られ,その有用性を明らかにした. 第 4 章では,夜間に取得された情景画像中の電光看板内文字列抽出アルゴリズムについて検討を行った.電光看板データは,電光看板の背景色の色情報が不定で部分的に変化しているため,日中の看板データと比較し,抽出が困難となる場合が存在する.そこで,抽出率向上を目的とし入力データが夜間データか否かを判別する処理について検討を加えた.さらに,夜間データについては,看板候補領域抽出処理において明度値による抽出処理を追加することで抽出率が向上することを明らかにした.最後に,提案手法の有用性を検証するため,抽出率と処理速度を算出した.その結果,提案手法は,対象電光看板 465 枚中 306 枚(65.8%)の抽出が可能であることを明らかにした.また,提案手法は約 9.6 秒で処理可能であることを明らかにした. 第 5 章は結論で,本研究で得られた主な成果と本論文の工学的意義および今後に残された諸問題について述べている.}, school = {秋田大学}, title = {情景画像における看板抽出アルゴリズムの開発に関する研究}, year = {2015} }